優秀なエンジニアいえるのは、技術知識が豊富な上に新しい技術に敏感で仕事ができる人ですが、変化が多いIT業界でさらに求められるのは、トラブルを楽しめるくらいの思考の柔軟性と心の余裕です。
通常のエンジニア業務においては、コツコツと必要な作業をこなし、仕様書通りのシステムが効率よく速く動作するように構築できることです。おおむね、プロジェクトは、スケジュール通りに進行しますが、仕様書通りではうまくいかないことやクライアントの意向によっては、途中で臨機応変な対応を迫られることがあります。
システム運用におけるトラブルの場合には、速やかに原因を特定し、適宜対応しなければなりませんし、クライアントの意向の場合には、現状のスケジュールの進行具合と新たな要望を実現させるための調整が必要となります。どちらの場合も、明確な仕様書に基づいた作業ではなく、今までの経験値だけでは対応しきれない内容もあり、技術者としての発想だけでなく、ユーザーの視点やクライアントの視点にも立てるような感覚とエンジニアとしての常識にとらわれないセンスによって、トラブルをトラブルと感じさせないような最小限のロスで対応できるエンジニアがいてくれるとプロジェクトリーダーやマネジメントする立場の人は、とても助かります。
基本的なプロジェクトの流れは、いままでの経験に沿った形に当てはめようとするだけでは、うまくいかないことも多々あります。また、新しい分野の作業は、過去の経験にプラスアルファが必要となりますので、エンジニアの柔軟な発想が不可欠でしょう。